精神年齢

誕生日で思い出したこと。あまり楽しくない話。
去年の11月にNHKでハワイドキュメンタリーが放送された時、ファン以外の多くの方も、あらしの裏側を少し知ることになりました。じゅんくんが演出家としてしっかり活躍をしていたことを新しく知った人も多かったようです。そのとき、私があらしのファン(というかおたく)ってことを知らない人に言われたこと。「櫻井くんは大学も出てるしキャスターもやっているから一般人と同じ常識があるし、今回松潤も演出すごいね、がんばってるんだね。だけど後の人たちは、若いころから勉強もせずに歌って踊ってばかりで、精神年齢は実際の30歳よりも低いだろうね。あなたは彼らと同年代かもしれないけど、彼らは一般常識がないから、たとえば二宮くんと話をしたしても、きっと話が合わないと思うよ」と。その時は「いや、一般の人とは違うものすごい苦労や努力をしてきているから、幼いことはないと思うよ」と言うのが精いっぱいだったけど、とても悔しくて悔しくてたまりませんでした。でも、世の中にはそういう人はいるし、私が説得してまで認めさせようというのもおかしな話だな、と思い、そのままにしています。
見た目は若いかもしれないけど、表には表れない困難やプレッシャーと戦って、突発的なアクシデントに臨機応変に対応して、休みがなくとも文句を言わず、上司先輩後輩や取引先との関係を保ち、多くの関係者と協力しながらプロジェクトを推進し、その中で天性の才能を生かしながら素敵なパフォーマンスを見せてくれているわけです。これ、普通に苦労している会社員とやっていること同じ、いや、確実にそれ以上でしょう。ショーだってビジネスなんだから、世の中の仕組みが分かっていないとできないことですよ。ちゃんと大人の世界を生きているんですよ。
24時間テレビの記者会見を見たとき、テレビ越しですが、あの重苦しい雰囲気に圧倒されました。会社員で言えば客先へのプレゼンみたいなものかもしれません。もし私があんな空気の中でプレゼンするなんて心臓高鳴り過ぎて倒れます。あの場はテレビ放送されていたとはいえ、華やかな現場というよりは、大人の真面目な仕事場でした。そういう緊張する場面を何度も繰り返し経験しているのかと思うと、同じ大人として、社会人として、尋常でなく尊敬します。
まぁ簡単にそう思わせないところが夢を売るプロです。そういう意味では彼らはものすごく成功しているのでしょう。あいつら何も考えてなくてただ歌って踊ってバカなバラエティやって、いつまでも若くて気楽なものだね、って思わせておけばいいんです。別にファンは、私はわかってあげてる、なんて思わない。だけど、それぞれの世界を一生懸命生きていると感じながら、その年齢に恥ずかしくない行いを積み重ねていくだけです。