2015 秋ドラマ

まだ全部最終回を迎えていませんが、ざっくりまとめておきます。

コウノドリ
キャスト、スタッフの本気度が一番すごかったのはこの作品です。赤ちゃんが人形でも陰に隠れるわけでものなく、生後わずか9日とかの本物の赤ちゃんが出演していると聞いて、衝撃をうけました。
毎回序盤からクライマックス、そして穏やかな何でもないシーンまでバスタオル抱えて泣きながら見ていました。綾野剛さんが本当に優しい産科医で、声がとってもあたたかくて、それだけで泣けます。綾野さんはどちらかというと激しめだったり(ウロボロスの長髪が記憶に新しい)、少し冷たかったりと、ハードな役柄が多いイメージでした。まぁ空飛ぶ広報室もあったけどそこではちょっと頼りない感じで。なので、今回、頼りがいがあってやわらかいコウノトリ先生そのものになっているのを見て、この人は何でもできる恐ろしい役者なんだなぁ、と思い知らされました。
あとは小松さん@羊さん。羊さんの声かけもとってもあたたかくて、不安になっているお母さんを勇気づけてくれるのです。
ただ、内容はとてもシビアで、妊婦の突然の事故や病気、不妊治療、マタハラ、高齢出産が原因?の染色体異常、シングルファーザーの苦悩など、何回も繰り返して見るにはつらい題材がたくさん。無事に子どもが生まれて育てている人や、そもそも子どもは関係ないと思っている人、出産なんてまだまだ先のこと、という人は娯楽として(というち語弊があるけど、純粋に?)作品を楽しめるのかもしれないけど、そう遠くない未来に子どもを生みたいけれど、無事に生まれるのだろうか、そもそも生めるのだろうか、という不安を抱える人には、ポジティブな感情だけを持てないドラマだったかもしれません。
それでも、どんな状態でも赤ちゃんがこの世界に出てきたときに、必ず「おめでとう」とみんなに祝ってもらえるシーンは毎回涙があふれました。どんな命も喜ばれることだし、出産は奇跡。

掟上今日子さん
繰り返し見て明日も生きていこうって思えるのはこちらのドラマです。文字や絵の出方が凝っていて、今日子さんのファッションもかわいいし、岡田くんの残念イケメンの真っ直ぐさも好感が持ていて、土曜9時のせつないけど大切な日常っていう枠にぴったりでした。この枠らしい、心に留まるセリフもたくさんありました。
厄介さんが、女子高生が隠したがっていた本の好みに気づいて、よかれと思ってそのジャンルの本をその子に勧めたことをきっかけに、その子は恥ずかしくて自殺(だったっけ?)してしまいます。その時、厄介さんは「僕がそんなことしなければよかった」と後悔するのだけど、今日子さんは「厄介さんが気にすることはありません。周りの人たちのあらゆる感情を予測して動くなんて不可能です」と言います。最近の世の中は、あらゆる人に配慮すべき、配慮しなくて誰かが悲しんだら即炎上という風潮で、みんな過剰に自粛や萎縮をして過ごしていると思っているのですが、それは行き過ぎだ、というメッセージにとれました。その言葉だけで少し世界が生きやすくなるような気がしました。
まだ色々と謎はありますし、ガッキーのテンポよく落ち着いたセリフ回しもとっても好きなので、また続編があるとうれしいです。

サイレーン
主人公二人と警察一同がポンコツなトンデモドラマだったけど、とにかく続きが気になって最後まで楽しく見れました。もちろん最後も、謎のバイク爆発とか、石積み上げてるところ掘ったら速攻遺体がでてくるとか、ツッコミどころは満載です。ナナオのおかげで成り立っていましたので、助演女優賞に投票しようと思います。そんな中でも北山くん@チビデカは生意気で感じの悪い同僚を演じてましたので、いろんな役ができる彼に今後も期待しようと思います。とーりくんはもっとかっこいい役でお願いします。

仮カレ
お仕事&恋愛女子ドラマとして気軽に見られて面白かった!おとな女子なんかよりも断然こっち。通販業界?で新しい企画を立ち上げる過程も、現実はもっと違うのだろうけど割と具体的に描かれていて満足したし(某朝ドラと違って)、恋愛面も現実にはありえないけどもしそうなったら私はどうする?って夢を見させてくれる程度の盛り上がり具合がちょうどよかったです。プライド高くて頑張り屋さんだけど、弱音を吐ける仮彼氏には甘えてバランスを取るっていう主人公が魅力的。大人向けの少女マンガのドラマ版みたいな感じかな。仕事終わんなくてフロアで一人イチゴジュース飲みながらがんばる姿とか、愚痴言いまくっても「うんうん」って聞いてくれる塚本くんとか、屋上でさりげなく励ましてくれるダンディー上司とか、元気になれる描写がたくさんありました。あの営業25歳男子が38歳中越さんに心を寄せるってのは出来過ぎかなー、妄想の域に入ってしまうかも。aikoの主題歌もとっても合ってて、なんで紅白出ないんだよ〜って思います。そして、相武さきちゃん、まだまだヒロイン役いけるよ!

・おかしの家
淡々と過ぎ行く日常が描かれている穏やかなドラマと思っていたけど、そんなことはない衝撃の展開(トラック事故)に呆然とする回もありました。オダギリさんと勝地がうまいから、終盤にかけては笑えるシーンもかなりあって、密度の濃い30分でした。一番笑えたのは天狗にかまれてハイトーンボイスになった時でした。二人で歌の練習しているシーンとかアテレコってわかっているけど、あの驚いた顔が面白すぎて忘れられません。

サムライせんせい
サムライ姿のにしきど君が色っぽくて、いるだけで絵になりました。そして、神木くんが出てくるだけで話が面白くなるのはどういうことでしょうか。チャラい竜馬がサイコーだったし、殺陣のシーンは深夜ドラマとは思えないクオリティの高さ。にしきど君のブラつかみ事件も脳内スカイプ妄想も笑えました。ついテレビのことを絵箱って言いそうになる今日この頃です。

・月9(5時9時)
清宮さん目当てで二倍速で字幕をセリフを追って話を理解していきました(清宮さのシーンで通常速度に戻す)。つまらんなぁと思ってたけど、最後の方になると意外と登場人物に愛着を持ってしまいました。もこみちがいい役でよかったなぁ。もこみちと圭くんが並ぶと太兵衛と三成が!となる官兵衛脳です。圭くんはいつもの当て馬役にしては無駄にかっこいいシーンが多くて、そういう路線じゃないだろ、と思いましたが、人気が上昇し続けているようで、よかったのかな。バックナンバーの主題歌は私も気に入ったので、歌はきちんと聞いていました。最後のクリスマスツリーのシーンで山ピーが僧侶姿じゃなかったのが残念です。

・遺産争続
脇役が豪華だからがんばって見ていましたが、ちょっと時間がもったいなかったかもしれません。主役は一徳さんでした。

初回で無痛を脱落してしまったのが心残りではありますが、なかなか豊作のシーズンだったと思います。さて、今年のアワードはどの作品にしようかな。